日本の伝統的な文化の一つであるおみくじは、神社や寺院での参拝の際に欠かせない体験となっています。
運勢を占うこの習慣は、訪れる人々に未来のヒントや指針を与えてくれます。しかし、おみくじの順番は、実は場所によって異なることが多いのです。
おみくじの順番は大きく2種類ある
おみくじには多くの種類がありますが、その結果の順番は大きく分けて2種類に分類されます。
一つは「大吉→吉→中吉→小吉→末吉→凶」という順番で、もう一つは少し異なる「大吉→中吉→小吉→吉→末吉→凶→大凶」という順番です。
2つの大きな違いは大吉の次に「吉」の順になるか「中吉」の順になるかです。
末吉に関しては言葉に「末」と書いてあるとおり、吉の最後となるので覚えやすいかもしれません。
吉と中吉の順番は神社・お寺によって異なる
「吉」と「中吉」の順番に関してはどちらが正解というわけではなくおみくじを引ける神社やお寺によって異なります。
ただ、どちらかと言えば「大吉→吉→中吉→小吉→末吉→凶」のように「吉」が大吉の順番としている神社やお寺のほうが多い印象です。
約8万社ある日本の神社のうち主要なものなど7万9千社以上が加盟している神社本庁のHPのおみくじの説明欄では以前は「大吉→吉→中吉→小吉→末吉→凶」という記載されていたようですが、現在ではそのような記載はなくなっているため神社本庁としても明確にどちらが先に来るか決めていないようです。
どうしても気になるという人は、神社やお寺によって異なるためおみくじを引いた時に聞くのが確実かもしれません。
ホームページ上で順番を書いている神社やお寺もある
一方でおみくじの順番を記載している神社やお寺もあるので見ていきましょう。
湯島天神
東京都文京区にある湯島天神のホームページ上では以下のように記載されています。
Q おみくじの順番を教えて下さい?
A 当宮では、おみくじの吉凶の順番につきまして尋ねられた場合は、「大吉・吉・中吉・小吉・末吉・凶」という順でお答えしておりますが、単に順番の善し悪しで判断せずに、おみくじに書かれている内容が、ご自身にとって良いか悪いかでご判断され、今後の生活指針にされるのが良いでしょう。
https://www.yushimatenjin.or.jp/pc/qa/qa.htm#10
湯島天神では吉→中吉の順番としているようです。
福島稲荷神社
福島県福島市にある福島稲荷神社のホームページでは以下のように記載されています。
神社でのおみくじの順番を教えて下さい。
おみくじの運勢の吉凶の順序は神社やお寺によって諸説ありますが、「大吉→中吉→小吉→吉→末吉→凶→大凶」が一般的です。ただし吉凶はあくまで目安で、書かれている内容をよく読むことが重要です。
https://www.fukushima-inari.com/faq/240.html
福島稲荷神社では中吉→吉の順番としています。
重要なのはおみくじの順番ではなく内容
ここまでおみくじの順番として気になる吉と中吉の順番について見ていきましたが、どちらの神社も順番ではなく書かれている内容が重要としています。
神社本庁のHPでも以下のように記載されています。
「おみくじ」は単に吉凶判断を目的として引くのではなく、その内容を今後の生活指針としていくことが何より大切なことといえます。また神社境内の木の枝に結んで帰る習わしもありますが、持ち帰っても問題はなく、引いた「おみくじ」を充分に読み返し、自分自身の行動に照らし合わせてみたいものです。
https://www.jinjahoncho.or.jp/omairi/osahou/omikuji
おみくじを引く側としてはおみくじの順番を気にしてしまいがちですが、順番は気にせずおみくじにかかれている内容を読み今年一年の行動に役立てることが大切です。
おみくじの種類が6種類より多い神社もある
一般的な6種類のおみくじの結果に加えて、より多くの種類を設けている神社も存在します。
例えば、日枝神社のおみくじは12種類(大吉、中吉、小吉、吉、半吉、末吉、末小吉、凶、小凶、半凶、末凶、大凶)
伏見稲荷大社ではなんと17種類(大大吉、大吉、向大吉(むこうだいきち)、末大吉、吉凶末分末大吉(よしあし いまだわからず すえだいきち)、吉、中吉、小吉、後吉、末吉、吉凶不分末吉(きちきょう わかたず すえきち)、吉凶相交末吉(きちきょう あいまじわり すえきち)、吉凶相半(きちきょう あいなかばす)、吉凶相央(きちきょう あいなかばす)、小凶後吉(しょうきょう のち きち)、凶後吉(きょう のち きち)、凶後大吉(きょうのちだいきち))
もの結果があります。